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Sonarworks Reference 4 独自プロファイルの作成

前回の「Sonarworks Reference 4 Upgrade」に続き、今回は独自プロファイルの作成方法を載せておきます。


プロファイル作成前の準備

プロファイルを作成する前に、いくつかの準備作業を行っておきます。
正確な測定を行う上では、この準備作業が重要になってきます。

周辺環境の準備

  • 周りの環境を少しでも静かな状態にしておきます(エアコンや扇風機、24時間換気システムなどは停止)
  • PCのファンなども制御可能であれば静音設定に切り替え

システムの設定

利用しているオーディオI/Fによって操作は異なりますが、ここではQUAD-CAPTUREを前提に記載しています。(他のオーディオI/Fを利用している場合は適宜読み替えてください)

オーディオI/Fによっては、ローカットフィルターやコンプレッサーの設定が用意されていますが、この機能を全て無効にします。QUAD-CAPTUREの場合は、「PREAMPのLO-CUT、PHASEをOFF」にし、「COMPRESSORのBYPASSにチェック」を入れます。
また、サンプリングレートを「44.1kHz」に設定します。

※Systemwideなど再生デバイスを利用するアプリケーションが起動している場合、サンプリングレートの変更ができない場合があります。その場合は、Systemwideなどを終了させた状態で作業を行ってください。
QUAD-CAPTUREの設定


Windowsのサウンド設定で再生デバイス(プロファイルを作成するデバイス)のプロパティを開きます。
再生デバイスの設定


詳細タブで、サンプリングレートが44100Hzになっていることを確認します。
再生デバイスの設定


同様に、測定用のマイクを接続する録音デバイスのプロパティを開きます。
録音デバイスの設定


「聴く」タブで、「このデバイスを聴く」のチェックが外れていることを確認します。
録音デバイスの設定


「詳細」タブで、サンプリングレートが44100Hzになっていることを確認します。
録音デバイスの設定


プロファイルの作成


Reference 4 Measureを起動します。
Welcome画面が表示されるので、右下の「Settings」をクリックし、Unitsを「Metric」に設定しApplyボタンをクリックします。(必須ではありませんが、Metricを選択しておくと距離がメートル表記になります)
Measure設定


「Calibrate your system」を選択してキャリブレーション作業を開始します。
キャリブレーション開始


オーディオ設定のチェックリストが表示されるので、全ての条件を満たしているか確認を行い、全ての確認が完了したらNextをクリックします。
  • マイクのファンタム電源がONになっているか(QUAD-CAPTUREなら裏面のPHANTOMを48Vに設定します)
  • マイクのダイレクトモニタリング(このデバイスを聴く)がOFFになっているか
  • マイク入力とスピーカー出力には、同じ単一のオーディオI/Fを利用しているか
  • オーディオI/Fのサンプリングレートは44.1kHzになっているか
設定の確認


利用するマイク用のプロファイルを適用します。
「Add from file...」を選択し、自分のマイク用のプロファイルを選択します。

※マイクプロファイルは各マイク単位に異なるので、自分のマイク専用に作成されたプロファイルをSonarworksのダウンロードページからダウンロードしておきます。
マイクプロファイルの選択


マイクプロファイルを選択したら、Nextをクリックして次のステップに進めます。
マイクプロファイルの選択


マイクの入力チャンネルを選択し、オーディオI/F側で入力レベルの調整を行い、Nextをクリックします。
入力レベルの目安として、部屋を静かにした状態でメーターが20~30%前後に振れるあたりがちょうど良いと思います。(入力レベルが低すぎると測定用の音が拾えない、高すぎるとノイズレベルが大きくて測定できない)
入力チャンネルの設定


QUAD-CAPTUREなど入力信号のレベルが確認できる場合、静かにした状態のノイズが-24dB以下になるように調整します。
入力レベル


プロファイルを作成する再生デバイスを選択し、スピーカーの音量を調整します。
スピーカーの音量は、「Play test track」をクリックして、通常の会話レベルの音量になるように調整します。
調整が完了したら、Nextをクリックします。
出力デバイスの設定


マイクの感度を確認します。
マイクを図にあるリスニングスポット(普段音を聞いている頭の中心)に設置し、Startをクリックして、マイク感度のチェックを行います。
マイク感度の調整


マイク感度が適切であれば、Test completedと表示されるのでNextをクリックします。
マイク感度の設定が適切でない(周りのノイズレベルが高い場合や、スピーカーの音量が小さい場合)は、画面にメッセージが表示されるので、マイクの入力レベルやスピーカーの音量を調整して適切なマイク感度になるように再調整します。
マイク感度の調整


続いてスピーカーの距離測定に入ります。
図のように、マイクを左側のスピーカーにぴったりと近づけます。マイクとスピーカーの距離は遠くても15cm以内になるように設置してください。
マイクの設置ができたら、Startをクリックして測定を開始します。
スピーカー距離の測定


測定が完了したら、Test completedと表示されるので、Nextをクリックします。
スピーカー距離の測定


先ほどと同様に、マイクを右側のスピーカーに近づけ(15cm以内)Startをクリックします。
スピーカー距離の測定


測定が完了したら、Test completedと表示されるので、Nextをクリックします。
スピーカー距離の測定


測定したスピーカー間の距離(厳密にはマイクを設置していた場所の距離?)が表示されます。
かなり正確に測定されるのですが、距離を微調整したい場合は「Fine tune dimensions」にチェックを入れ、手動で距離の調整が可能です。
スピーカー間の距離の設定が完了したら「It's great!」をクリックして次のステップに進めます。
距離の調整


マイクを図のようにリスニングスポットに設置し、Startをクリックします。
リスニングポイントの測定


測定が完了したら、Test completedと表示されるので、Nextをクリックします。
リスニングポイントの測定


リスニングスポットとスピーカー間の距離が表示されます。距離を微調整したい場合は「Fine tune dimensions」にチェックを入れ、手動で距離の調整が可能です。
距離の設定が完了したら「It's great!」をクリックして次のステップに進めます。
距離の調整


いよいよプロファイルを作成するための本格的な計測(24カ所の測定ポイントで計測)に入りますが、初めての場合はNextをクリックしてチュートリアルを見ておくことをおすすめします。
測定フェーズの開始


まず、マイクの高さは常に耳の高さをキープします。(マイクの移動中は関係なし)
チュートリアル


測定中、マイクの方向を常にスピーカーの中央ラインに向けます。
チュートリアル


測定中は、マイクの場所を特定するシグナル(パルスみたいな音)と、測定用のシグナルが発信されます。(測定は、「マイクを決められたポジションに移動→測定」という作業を合計24カ所に対して行います)
チュートリアル


Startをクリックして測定を開始します。
測定開始


マイクの設置場所が青い丸で示されるので、マイクをこの場所に移動させます。マイクが特定の位置に来ると、自動で測定が行われます。(この作業を合計24カ所のポイントに対して繰り返します)
このとき、マイクは常に耳の高さ、方向はスピーカーの中央ラインに向けて設置することが重要です。
測定開始


24箇所全てのポイントの測定が終われば作業完了です。
Nextをクリックして次のステップに進みます。
測定完了


測定結果が表示されるので、Saveをクリックして測定結果のプロファイルを保存します。
測定結果の保存


プロファイルを保存すれば計測作業は完了です。あとは、このプロファイルをSystemwideやReferenceプラグインに読み込んで利用します。右上の「×ボタン」をクリックして作業を終了します。

参考:Windowsの場合、プロファイルは「%UserProfile%\AppData\Local\Sonarworks\Reference 4\Sonarworks Projects」に保存されます。

参考:ちなみに、Reference 3で雑に作成(周りのノイズレベルは少し高め、マイクは全て手に持って測定)したプロファイルと、今回正確に作成したプロファイルを比較してみましたが、かなり類似した測定結果になりました。このことから、測定結果の精度はかなり高いと思われます。(測定のたびに結果が大きく異なるようなことはなく、安定した測定結果に落ち着く)
測定結果の保存


測定後は、オーディオI/Fの設定(PREMAPやCOMPRESSOR、サンプリングレートなど)を元に戻してかまいません。


作成したプロファイルをSystemwideで使う方法


Systemwideを起動して、右上のCalibration profileから作成した独自プロファイルを選択します。
Systemwideの設定


Windowsのサウンド設定で、再生デバイスを「Sonarworks Virtual Audio Device」に設定します。これで、Windows上で再生される音はSystemwideで補正された音が出力されます。
※再生デバイスがSonarworks Virtual Audio Deviceになっていない場合は、Systemwideによる補正は行われない(直接再生デバイスに出力される)ので注意が必要です。
Systemwideの設定

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